「こんなにたくさん作る気はなかったんだよね」笑いながら話すその姿が印象的な山科さん。その笑顔からは確かに「農家の楽しさ」が感じられた反面、ごつごつした手からは「厳しさ」も滲み出ていた。 自動車販売の営業をしていた山科さんは、「大変さも喜びも一緒だよ。お客さんが喜んでくれるのが励みになり、苦労して頑張れば結果に反映される。その点に関しては、どんな仕事をしても一緒なんじゃないかな。」さらっと言ってのける点が、”農業に転職した”山科さんだからこそ言える言葉なのだろう。「では、どちらの仕事のほうが喜びが大きいですか?」筆者が訊いた瞬間、間髪入れずに「自分で作ったものを褒めてもらえるんだから農業だよ。」即答するスピードが迷いのない証拠だ。
  山科さん

「ただ、・・・」「私の場合は、子供のころからの夢だったからね。農家になるのが。だから余計に楽しいかもしれないな。」私よりも倍近く生きているにもかかわらず、子供のような笑顔で答えてくれるのがうらやましい。
最後にこれから農業を始めようという人にアドバイスをお願いした。「ライバルになるといえば、そうかもしれないけど、それ以上に仲間でもあるんだよね。協力して『乙部町』ブランドを高めれば、お互いの収益が上がるんだよ。だから協力できるところはしてあげれればな、っていう思いはあるよ。」子供の笑顔から、頼もしさが垣間見える瞬間だった。 取材中、「自分専用のトマトを作って、食べてるんだけど、おかげで血圧が下がってね。」と言っていた山科さん。その要因は、トマトだけではなく、喜びの大きさの違いが作用している気がしてならない。
今回、快くインタビュー受けて下さった山科さんのお野菜が、ネットショップからご購入頂けるようになりました。